健康寿命を伸ばすためにヨガやピラティスでインナーマッスルを鍛えよう!

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健康寿命を伸ばそうという動きはだいぶ前からありましたが、最近は個人個人の意識としてもかなり浸透してきた印象があります。

平均寿命に対して介護や寝たきりの期間を減らし健康寿命を伸ばすためには、私たち国民一人一人が健康への意識を高く持つことが大切です。

歳をとっても趣味を楽しんだり自由に活動できる身体をキープできれば、人生がより幸せで豊かなものになりますので、自分の老後が現実味を帯びてきたときに健康寿命を意識するのは当然なことだと思います。

ただ将来の日本の医療事情を考えますと、健康寿命を伸ばす必要性は単純に個人レベルだけの問題ではなさそうです。その背景も理解した上で、自分の身体や健康について真剣に対策をする必要があると思います。

これからの日本の医療事情

気軽に通院ができなくなるかも?!

日本の高齢化問題はけっこう深刻ですよね。総人口に対して65歳以上の高齢者は現在28.9%になっていて、2030年には3人に1人の割合になると推計されています。

高齢者が増えた社会ではどんなことが懸念されるかといえば、やはり一番は医療面でしょう。

日本は医療保険が充実していて自己負担額が少ないことや、かかりつけ医制度がないことにより、高齢者の通院頻度が多いという医療制度自体にも問題があります。そのうえ日本の病床数は世界でも突出して高いわりに医師数が少ないという現状もあります。
そのため医師の過酷な労働環境を改善するため、2024年4月から働き方改革が施行されることになっています。

高齢者増加の上に医師の減少。つまりそうなると、このままいくと将来的には今までのようにちょっと具合が悪いからといってすぐに病院へ行かれるような環境ではなくなることも視野に入れておいた方が良いと思うのです。

私たち一人一人が対策できることは?

今後更なる高齢化社会を迎えるにあたり、また気軽に通院ができなくなったことも想定し、今から個人個人ができる対策としては次のようなことが挙げられるでしょう。

自分の健康状態を把握する

家庭での財政状況把握のためには「家計簿」をつけることが重要であるように、自分の身体の状態を把握するためには毎日健康データを記録することが大切です。

日々の健康データをつけることで自分の平均値を把握できますので、変化が現れた場合にはすぐに気がつくことが可能となります。またクリニックで診察を受ける際にも、そのデータを共有することで診察する医師にとっても有効な資料になるでしょう。

最近はリストバンド型や腕時計などのウェアラブルデバイスが普及し、スマホのアプリでも体重や血圧、歩数データなどの管理が簡単にできるようになっていますので、まだつけていない人は今日からでも始めてみてはいかがでしょうか。


例えば、お勧めの「健康管理アプリ」には次のようなものがあります。

AppleヘルスケアiPhoneに搭載されているAppleが提供する無料アプリ。
血圧測定や血糖値、歩数などのなどの健康データを保存できる。2023年現在、ヘルスケアアプリで保存されるデータの種類は、歩数、歩行・走行距離、歩行安定性、登った段数、心拍数、栄養、睡眠分析、心拍変動、体重、心の健康状態などがあります。
OMRON Connectオムロンの家庭用健康機器で計測した体重や血圧、歩数などのバイタルデータを個人のスマートフォンに転送し、簡単に記録・管理できるアプリです。
個人の利用者の方には無償で提供されています(App Store、Google Playからダウンロードできます)。
ヘルスコネクトGoogleのAndroidアプリ「ヘルスコネクト」は、FitbitやFitなど世界の40以上のアプリと連携しています。例えば睡眠アプリなどと連携することで睡眠と運動量の関係を理解できたり、血圧・血糖値、食事記録、心拍数などののデータを連携して健康管理に役立てられます。

基礎体力をつける

基礎体力」とは健康的で活動的な日常生活を送る上で必要な体力のことですが、具体的には筋力持久力柔軟性バランスの4つを指しています。

そのためには適度な運動習慣と、質の良いバランスの摂れた食事十分な睡眠を確保することが大切となります。

健康のために運動、食事、睡眠と、配らないといけないことは色々とありますが、まずは基礎体力の土台となるインナーマッスルを鍛えておくこともお勧めします。

インナーマッスルを鍛えて高齢化社会に備える

筋肉には、重い物を持ち上げたりするアウターマッスル「表層筋」と、姿勢をキープしたり関節の動作を安定させるインナーマッスル「深層筋」との2種類があります。

そのうち後者の「深層筋(インナーマッスル)」を鍛えることで、例えば次のようなメリットがあります。

●体に余計な負担をかけない正しい姿勢をキープ
●怪我の予防
●痩せやすい体質
●内臓を正しい位置に戻しキープ
●体調不良の改善

つまり、インナーマッスルは子供からご高齢者まで、スポーツする方もしない方も、鍛えておく必要があるということになります。

インナーマッスルが必要な具体例

インナーマッスルが大切であることの例を、いくつかご紹介します。

良い姿勢で生活するため

姿勢を保つために必要なインナーマッスルは、『腹横筋』と『多裂筋(たれつきん)』です。

腹横筋」は腹筋群のインナーマッスルで、腹式呼吸で息を吐く際に最も働く筋肉で、天然コルセットとも呼ばれ、体の軸がぶれないように体幹を安定させるために必要です。

多裂筋」は、首から腰を支える背骨の深いところにある小さな筋肉です。座っているときも、立っているときも背筋を伸ばした姿勢を保つには、この筋肉を鍛えておく必要があります。

四十肩・五十肩の予防

肩関節の動きが悪いケースの場合は、肩甲骨と上腕骨をつなぐ『回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)』と呼ばれるインナーマッスルを鍛えることで、肩関節を安定させスムーズに動かせるようになります。回旋筋腱板は「ローテーターカフ」とも呼ばれます。

肩をよく使う野球などのスポーツでは、このインナーマッスルが怪我防止やパフォーマンスアップのためにとても大事です。

また、肩のインナーマッスルを鍛えることは四十肩・五十肩の予防にも効果的です。

尿もれ防止と姿勢改善

骨盤内にある内臓を下から支えて排尿、排便のコントロールをしているのが『骨盤底筋というインナーマッスルです。骨盤底筋を鍛えることで、尿もれ防止に役立つほか、体幹が安定して姿勢を維持しやすくなるので姿勢改善にも繋がります。

柔軟性の向上

体を柔らかくしたいからと闇雲にストレッチばかりして、なかなか効果が得られなかったりしていませんか?柔軟性アップの秘訣として、インナーマッスルを上手に使うこととも関係しています。

例えば、前屈で胸やお腹を腿にくっつけるには、インナーマッスルも上手に使う必要があります。実は柔軟性には、伸ばす筋肉と反対側の収縮する筋肉との相反する関係が必要だからです。

そのため立位前屈のようなストレッチでは、お尻や腿裏の筋肉を伸ばすのと同時に、脚の前側の付け根にある「大腰筋」という背骨と左右の太ももを繋いでいるインナーマッスルを収縮させる必要があります。

インナーマッスルを鍛えるには?

インナーマッスルは身体に約600種類もあると言われています。

アウターマッスル(表層筋)を鍛える場合は、トレーニングマシンやダンベルなどを使った負荷の高いウェイトトレーニングが効果的ですが、インナーマッスル(深層筋)を鍛えるためには、ウェイトトレーニングであれば軽いダンベルやチューブなどの低負荷で回数を増やす方法が有効となります。

例えばヨガピラティスのような自重でゆっくり行う動きは、インナーマッスルの強化に効果的です。つまりインナーマッスルを鍛えるためには、一見地味な動きを何回も継続して行うことが必要ということです。

インナーマッスルのトレーニングは、目に見えた効果がすぐに現れないので途中で諦めてしまいがちですが、半年、1年・・と長く続けていくうちに、体の変化を実感できるようになるのではないでしょうか。

まとめ

健康寿命を伸ばすためには運動、食事、睡眠をバランスよくとることが大事であること、特に基礎体力をつけるためには、インナーマッスルを鍛えることがベースとして必要だということです。

インナーマッスルはヨガやピラティス、自重トレーニングなどを毎日地道に継続していくことで自然と鍛えられるので、自分の将来を見据えて今日からでも始めましょう!

〜健康は1日にして成らず、心も身体も〜

RENYOGINI
RENYOGINI

RENYOGINIは、ヨガの講師〜ヨガスタジオ経営を経て、現在はヨガの情報発信を中心に活動しています。

これまで「ヨガは体の柔軟性が必要」「ヨガはヨガスタジオで行うもの」「ヨガって宗教っぽい」と、ハードルを高くしたり、嫌厭してしまう人の多さを目の当たりにしてきました。それはつまり『ヨガとは何か』が間違って人々のイメージになってしまっていると残念に感じています。

ヨガは決して特別な運動などではなく、普段無意識に人が行っている「呼吸」に意識を向けることから始まります。また起床時やリフレッシュのために本能的に行っている「伸び」の動作、両手を天井方向へ伸ばして体を上下に引っ張り合うあの動作も、ヨガに通じています。

つまり、古来から人が体のために本能的に求めてきたものが、一つの形として形成され、「ヨガ」として広がったと考えれば分かりやすいと思っています。そのことをお伝えしながら少しずつヨガを身近なものにしてもらうための情報を発信しています。

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