「身体が硬いからヨガは苦手」「身体が硬いからストレッチしたくない」「柔らかくなったらヨガしたい」などと言って、ヨガやストレッチへの苦手意識を持ったり、嫌厭したりしている人をよく見かけます。
今まで何も運動をしてこなければ、初めて行うヨガや運動はなかなか上手くできないのが普通です。たとえ運動習慣があっても、ストレッチをしっかり行っていなければ身体が硬いのも普通です。
そんな人のために使って欲しいのが『ヨガストラップ(ヨガベルト)』です。今回は、ヨガストラップの効果や効能、使い方についてご説明してきます。
ヨガストラップの効果とは
ヨガストラップは、ヨガのポーズをサポートするための道具です。ヨガストラップを使うことで柔軟性不足を補ったり、より深いストレッチや正しいポーズの維持が可能になります。
身体を柔らかくするためには、ストレッチすること抜きに達成することは不可能です。ヨガストラップなどの道具を上手に利用しながら、ポーズを通して身体を柔らかくしていきましょう。
ヨガストラップの基本的な効果
ヨガストラップを使うことで、以下のような効果が期待できます。
- 筋肉の柔軟性の向上
- 関節の可動域の拡大
- バランスの改善
- 姿勢の改善
ヨガストラップのメリット
ヨガストラップを使うことのメリットは以下の通りです。
- ポーズのサポートが可能
- 深いストレッチが可能
- 安定感を与える
- 怪我のリスクを軽減
- 初心者にも適している

ヨガストラップの種類と選び方
ヨガストラップの種類と特徴
ヨガストラップには、さまざまな種類があります。以下に代表的なヨガストラップの種類とその特徴を紹介します。
1. コットンストラップ
コットンストラップは、柔らかくて丈夫な素材でできています。肌に優しいので、敏感肌の方にもおすすめです。また、しっかりとしたグリップ力があり、ポーズをサポートするのに適しています。
suriaのシンプルなコットンヨガストラップ
サイズ:幅約5cm×長さ約200cm
素材:綿
Yogaworks ヨガワークス コットンヨガベルトサイズ:幅約4cm × 長さ240cm
素材:綿
2. ナイロンストラップ
ナイロンストラップは、滑りにくく丈夫な素材でできています。グリップ力が強いため、ポーズを安定させるのに適しています。また、水に濡れても乾きやすいので、ヨガのアウトドアでの使用にも適しています。
収納バンド付き ヨガストラップ
サイズ:幅約3.8cm × 長さ244cm
素材:ポリエステル
YOGA DESIGN LAB ヨガストラップ
サイズ:長さ243cm
素材:ポリエステル
3. ストレッチバンド
ストレッチバンドは、伸縮性のある素材でできています。柔軟性が高く、ポーズの幅を広げるのに適しています。また、長さを調節できるため、さまざまなポーズに対応することができます。
shanze ストレッチバンド
サイズ:幅4cm × 長さ約85cm
素材:
OHplus ストレッチバンド
サイズ:幅15cm × 長さ180cm
素材:TPE(ノーラテックス)
ヨガストラップの選び方のポイント
ヨガストラップを選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。
1. 長さ
ヨガストラップの長さは、自分の身長や体型に合わせて選ぶことが重要です。一般的には、身長が160cm以下の方は2.4m、160cm以上の方は2.7m程度の長さが適しています。
2. 幅
ヨガストラップの幅は、自分の手の大きさやグリップ力に合わせて選ぶことが大切です。幅が広いほどグリップ力が強くなりますが、手にフィットしづらくなる場合もあります。
3. 素材
ヨガストラップの素材は、自分の肌の感じや好みに合わせて選ぶことが重要です。コットンやナイロンなど、さまざまな素材がありますので、試しに触ってみて自分に合う素材を選びましょう。
以上が、ヨガストラップの種類と選び方のポイントです。自分に合ったヨガストラップを選ぶことで、より効果的なヨガの実践が可能となります。
ヨガストラップの使い方のポイント
ヨガストラップを使う際には、以下のポイントに注意して正しく使いましょう。
- ストラップの長さを調整する:
ヨガストラップは長さが調整可能です。自分の身長や体型に合わせて適切な長さに調整しましょう。 - しっかりと固定する:
ヨガストラップを使う際は、ポーズを安定させるためにしっかりとストラップを固定しましょう。緩めてしまうと効果が薄れてしまいます。 - 無理な力を入れない:
ヨガストラップを使ってポーズを行う際は、無理な力を入れずに自分の体の範囲内で行いましょう。無理な力を入れるとケガの原因になります。 - 呼吸を意識する:
ヨガストラップを使ってポーズを行う際は、呼吸を意識して深くゆっくりと行いましょう。呼吸に合わせてポーズを行うことで、効果を高めることができます。
ヨガストラップを使ったストレッチの効果

ヨガストラップを使ったストレッチの効果と効能
ヨガストラップを使ったストレッチは、柔軟性を高めるだけでなく、リラックス効果を高めて筋肉の緊張をほぐし、関節の可動域を広げる効果があります。具体的な効果と効能を以下に紹介します。
- 深いストレッチ:
ヨガストラップを使うことで、より深いストレッチが可能となります。筋肉や関節の緊張を解きほぐし、心身の緊張を緩和する効果があります。これにより、筋肉の柔軟性が向上し、身体の可動域が広がります。 - 筋肉の緊張緩和:
ヨガストラップを使ってストレッチすることで、筋肉の緊張がほぐれます。特に、肩や背中の緊張を解放する効果があります。 - 関節の可動域の向上:
ヨガストラップを使って関節を伸ばすことで、関節の可動域が広がります。特に、股関節や肩関節の可動域を向上させる効果があります。 - 姿勢の改善:
ヨガストラップを使って行うポーズは、正しい姿勢をサポートする効果があります。背骨のバランスを整え柔軟性が向上し、身体の歪みを改善することで、リラックス状態を促進します。 - 呼吸の調整:
ヨガストラップを使ったポーズでは、呼吸を意識することが重要です。深くゆっくりとした呼吸をすることで、自律神経のバランスを整え、リラックス効果を高めることができます。
ヨガストラップを使った効果を実感するためには、自分に合ったポーズや方法を見つけることが大切です。無理なく行い、心地よいリラックス状態を作り出しましょう。
ヨガストラップを使ったストレッチの具体的な方法
ヨガストラップを使ったストレッチの具体的な方法をいくつか紹介します。
– 前屈で「太もも裏側」のストレッチ
太もも裏側の筋肉 “ハムストリング“ が硬くなると、骨盤後傾して背中が丸くなったり、前屈ができなかったり、腰痛の原因にもなってしまいます。
うまく”ハムストリング“をストレッチできない場合、ストラップを使って手と足を繋げることで、ポーズを安定させて気持ちよく伸ばすこことができます。
左下写真のように脚を曲げた状態でストラップを足裏に引っ掛けて、腿裏が気持ちよく伸びるところを探しながら徐々に膝を伸ばしていく方法などがあります。
個人個人の柔軟性は異なるので必ずしも膝が伸びる必要はなく、痛気持ちいいところで止めて呼吸をしながらキープしてみると良いでしょう。それを繰り返していくうちに、個人差はありますが数ヶ月〜数年で柔軟性は少しずつ高まっていきます。


【ハムストリングストレッチのやり方】
1. 床に座り、両膝を立てる。
2. ヨガストラップを両足裏にかけて、両手でストラップを持つ。
3. 骨盤を立てて背中をまっすぐに伸ばす。
4. 背中や腰が丸まらないように、ゆっくりと膝を伸ばしていく。
5. 膝が伸び切る必要はなく、少し痛気持ちよく伸びるところで止めてキープ。
6. 呼吸が止まらないようにする。
ハムストリングのストレッチは、下の写真のように片脚ずつ行う方法もあります。


– 牛の顔のポーズで「肩まわり」のストレッチ
ヨガのポーズに、背中で手を組む「牛の顔のポーズ」というのがあります。このポーズは肩関節や肩甲骨まわりの筋肉が硬くなっていると、うまく手を組むことができないことが多いです。
その場合、ヨガストラップを使用することでポーズの効果を得ることが可能になります。

【肩まわりストレッチのやり方】
1. 短く折り畳んだヨガストラップの端っこを、背中側に回した両手で持つ。
2. 胸が気持ちよく開いて伸びていくことを意識して、少しずつ手でストラップを手繰らせながら持つ位置を短く移動させていく。
3. 自分が気持ち良いと思うところで手を止めてゆっくり呼吸を繰り返します。但し、もし肩関節などに痛みや違和感を覚えるときは無理せず中止しましょう。
このストレッチも、繰り返し続けていくうちに徐々に柔軟性が高まり、ストラップを使わずに手が組める日が来ることでしょう。
– 片脚開脚で「体側」ストレッチ
体側や内腿の筋肉が硬くなると、開脚ストレッチがうまくできなくなります。実際には腰回りの筋肉も関係してきますが、「開脚ができない」という人は、ヨガストラップを使って片脚開脚から始めることをお勧めします。


【片脚開脚ストレッチのやり方】
1. 片脚を開脚し、反対側は膝を曲げて座る。曲げた脚の踵を、身体の方へ引き寄せる。
2. 伸ばした脚の膝を曲げて、輪にしたヨガストラップを足裏に引っ掛けたらもう一度膝を伸ばす。
2. お尻が後ろに倒れないよう、左右の坐骨が床につくように調整し座り直す。
3. 膝を曲げた側の腕を天井方向へ伸ばす。坐骨は床の方へ、脇から手は天井の方へ引っ張られる意識。
4. 伸ばした手で先導しないように、上半身を伸ばしている脚に向かって倒す。上になる体側を伸ばされる。脇腹や腰の側面が伸びていることを感じるよう意識。
5. 呼吸を止めずにキープ。
片脚開脚に慣れてきたら、両脚を広げた開脚で同じ要領でストレッチをしてみましょう。最初は無理に広く脚を広げず、しっかり体側のストレッチがかかるように脚を狭めに開くところから始める方が、柔軟性アップの近道です。
これらのストレッチは、ヨガストラップを使って行うことで、より効果的に筋肉を伸ばすことができます。ただし、無理な力を加えず、自分の身体の限界を尊重しながら行うことが大切です。
ヨガストラップを使ったバランスの改善
ヨガストラップを使った「バランス改善」のメリット
ヨガストラップは、バランスの改善にも効果的です。以下に、ヨガストラップを使ったバランスの改善のメリットをご紹介します。
- 安定性の向上:
ヨガストラップを使うことで、ポーズをより安定させることができます。バランスが崩れやすいポーズでも、ストラップを使うことで身体の安定性を高めることができます。 - 筋力の強化:
ヨガストラップを使うことで、バランスを保つために必要な筋力を鍛えることができます。特に、足や腕の筋力を強化する効果があります。 - 集中力の向上:
バランスを保つためには、集中力が必要です。ヨガストラップを使うことで、バランスに集中することができます。集中力の向上により、心と体の統一を図ることができます。
ヨガストラップを使った「バランス改善」の具体的な方法
ヨガストラップを使ったバランスの改善には、以下のような具体的な方法があります。
– ワンレッグド・キング・ピジョン(一本脚の鳩のポーズ)
鳩のポーズは、腰痛改善や、肩こり改善、体幹強化、骨盤周りの柔軟性アップにも効果的です。
このポーズは見た目も美しいですが、柔軟性が必要なので難易度は高くなります。ビギナーで後ろ足を掴める人はほとんどいません。
そのため、ヨガストラップを使って後ろの足を持ち上げることにより、ポーズを取りやすくなり、バランスを保つための筋力を鍛えることができます。
ただし、膝や足首に怪我をしているときや、股関節が硬い場合は注意が必要です。


【やり方】
1. ヨガストラップに輪を作り、左足甲にかかるよう引っ掛けておく。
残りのストラップの長い方は、左体側に沿って横に伸ばしておく。
(写真のようにヨガストラップを2つ折りでも良いが、輪の方が抜けにくい)
2. マットに四つん這いになる。
3. 右膝が右の手首の真後ろに来るようにスライドさせる。
4 左足はまっすぐ後ろに伸ばし、マットお尻を下ろす。
5 左体側のヨガストラップを両手で持ち、頭の上に持ち上げる。両手は頭の上から動かさないよう固定。
6. ヨガストラップを両手で手繰り寄せながら、左膝を体の後ろで徐々に曲げていく。
7. 出来るところまで膝を曲げたら、手の動きを止めて胸を開きます。
8. そのままの姿勢をキープして、ゆっくりと呼吸をする。
9. 反対の脚も同じ要領で行う。
– ウッティタハスタパダアングシュタアーサナ(片脚を上げて横に開くポーズ)
このポーズでは、股関節の柔軟性アップやバランス感覚のアップが期待できます。
足の親指を掴んで立つポーズなので難易度は高いのですが、ヨガストラップを利用することでポーズを取りやすくなります。


【やり方】
バランスを崩しそうな人は無理せず柱や壁に手をついて行うか、床に仰向けに寝転んで行いましょう。
1. ヨガストラップを半分に折り、左足裏にひっかける。
2. 2左手で本に束ねたヨガストラップを掴む。掴む位置が短くなるほど難易度が高くなります。
3. 左足の指先を上に向け、膝を伸ばして前に伸ばす。最初は足を上げる高さを低めにしましょう。
4. 左手に持ったヨガストラップで誘導しながら左に足を開いていく。
5. 右手を右横にのばしバランスを取ったら数呼吸キープ。
6. 反対の脚も同じ要領で行う。
ヨガストラップを使ったバランスの改善には、ポーズの安定性を高めるために正しい使い方が重要です。適切な使い方を守りながら、バランスの改善に取り組んでください。
ヨガストラップの注意点と使い方のポイント
ヨガストラップの注意点と適切な使い方
ヨガストラップを使用する際には、以下の注意点と適切な使い方に気を付ける必要があります。
1. ストラップの適切な長さを選ぶ
ヨガストラップは、自分の身長や体型に合わせて適切な長さを選ぶことが重要です。ストラップが長すぎると使いづらくなり、短すぎるとポーズを行う際に制限が生じる可能性があります。
2. 適切なテンションを保つ
ヨガストラップを使う際には、適切なテンションを保つことが大切です。ストラップを締めすぎると血行が悪くなったり、筋肉に負担がかかる可能性があります。逆に緩めすぎるとポーズの効果が得られない場合があります。
3. 無理な力を入れない
ヨガストラップを使ってポーズを行う際には、無理な力を入れないように注意しましょう。無理にストラップを引っ張ったり、体を無理に伸ばしたりすると、ケガの原因になる可能性があります。ゆっくりと呼吸をしながら、自分の体の限界に合わせて行うことが大切です。
ヨガストラップを使う際のポイントと注意事項
ヨガストラップを使う際には、以下のポイントと注意事項に留意することが重要です。
1. インストラクターの指導を受ける
ヨガストラップを使ったポーズを行う際には、初めての方や不安がある方は、インストラクターの指導を受けることをおすすめします。正しい使い方やポーズのポイントを教えてもらうことで、効果的にヨガストラップを活用することができます。
2. 自分の体の状態に合わせる
ヨガストラップを使う際には、自分の体の状態に合わせてポーズを行うことが大切です。体の柔軟性や筋力に合わせて、ストラップの長さやテンションを調整しましょう。無理なく行うことで、効果的なストレッチやバランスの改善が期待できます。
3. 痛みや違和感を感じたら中止する
ヨガストラップを使ってポーズを行っている際に、痛みや違和感を感じた場合は即座に中止しましょう。無理に続けることでケガをする可能性があります。自分の体のサインに敏感になり、無理をせずに行うことが大切です。
以上が、ヨガストラップの注意点と使い方のポイントです。正しく使うことで、効果的なヨガの実践ができますので、ぜひ参考にしてください。