ヨガは心と体の調和をもたらす素晴らしい方法であり、さまざまなポーズが存在します。その中でも「支えのある肩立ちのポーズ」は、初心者でも取り組みやすく、身体全体に多くの利点をもたらすポーズです。本記事では、支えのある肩立ちのポーズの効果や取り方、注意点、練習方法を徹底的に解説します。さらに、実践的なヨガフローもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
支えのある肩立ちのポーズとは?基本の理解
「支えのある肩立ちのポーズ(サーランバ・サルヴァーンガーサナ)」は、体を逆さまにすることで血液の循環を促進し、ストレスを軽減するポーズです。このポーズは、肩と肘で体を支えることで、重力からの解放感を得られます。特に初心者にとっては、体を逆さまにすることが新鮮で、心地よい体験となるでしょう。
このポーズは、身体の重心を調整し、心を落ち着かせる効果があります。支えのある肩立ちのポーズは、三点倒⽴など他の逆転ポーズよりも安定性があり、心身のリラックスを促しやすいことが魅力です。ポーズを取ることで、日常のストレスから解放され、リフレッシュした気持ちになれるのです。
さらに、支えのある肩立ちのポーズは、呼吸を深めることができるため、心の安定にも寄与します。リラックスした呼吸は、ストレスホルモンの減少を助け、メンタルヘルスにも良い影響を与えます。
このように、支えのある肩立ちのポーズは、単に身体的なポーズであるだけでなく、心の健康にも大きな役割を果たすポーズです。初心者でも簡単に取り組めるため、ぜひ挑戦してみてください。
解剖学的視点から見る肩立ちのポーズの効果
支えのある肩立ちのポーズは、主に首、肩、背中、そして腹筋に働きかけます。
まず、ポーズを安定させるために首や肩甲骨周辺の筋肉(三角筋や下部僧帽筋、大菱形筋)や、腹筋群(腹横筋や腹直筋)が働きます。これにより肩周りの筋肉を強化し、首の柔軟性と強度を高め、肩こりの改善にも役立ちます。また腹筋群を使うことで、コアの安定性も向上します。
次に、背中の筋肉では脊柱起立筋が逆さのポーズをキープするため働き、強化されます。背中全体を覆う大きな筋肉の広背筋も体を安定させるために使われます。これにより猫背の改善や姿勢の安定につながり、背中の引き締めや柔軟性向上、さらに腰痛予防も期待できます。
さらに、支えのある肩立ちのポーズは体を逆さまにすることで、重力によって脚に溜まった血液やリンパ液を上半身(心臓)に戻すメリットがあります。また重力で下がった内臓も本来の位置に戻され、働きが活発になります。このポーズを行うことで血行が促進され、むくみや冷え性の症状を和らげ、消化が促進されることで便秘が解消して肌ツヤアップや代謝アップも期待できます。
最後に、逆転のポーズによって血行が促進され、脳を休ませることでリラックス効果が得られるほか、神経を鎮める効果もあるため、イライラや不眠の改善に役立ちます。 ストレスや不安を和らげて心身のバランスを整え、集中力を高める効果が期待できます。
このように、支えのある肩立ちのポーズは、解剖学的な視点から見ても多くの利点があります。体全体のバランスを整えるために、ぜひ実践してみてください。

正しいポーズのステップガイドと注意点、禁忌を解説
支えのある肩立ちのポーズを取る際の基本的な流れは、まず仰向けに寝ることから始まります。
支えのある肩立ちのポーズのステップガイド
- マットの上に仰向けに寝て、両膝を立てます。腕は体の横に置いて、手のひらを床につけます。肩から背中、腰までをしっかりとマットにつけ、浮かないようにしましょう。
- 息を吐きながら両手で床を押し、両膝を曲げたまま胸の方へ引き寄せてお尻を浮かせます。
- 両手で腰を支え(親指を体の前、他の4本の指を背中に向けます)ながらお尻をさらに持ち上げ、足先を頭の先へ伸ばします。両肘で床を押して両手で腰を支えながら、肩の真上に腰がくるようにしましょう。
- 足先を床から浮かせ、肩の外側に体重を乗せながら、ゆっくり天井方向へ足を伸ばしていきます。この際、お尻が後ろに引かないように、股関節が伸びることを意識しましょう。
- 足先を天井方向へ遠くしたら、顎を引いて首の後ろを長く保ちます。両肘は背中側でなるべく近づけておきます。背筋は伸ばし、首を動かさないように注意して、呼吸を10回ほどゆっくり続けてポーズをキープしましょう。
- ポーズを終えるときは、腰を手でサポートしながら背骨を丸めるようにしてゆっくりと体を下ろし、仰向けに戻りましょう。
- 仰向けの状態に戻ったら、数呼吸して体をリラックスさせましょう。

ポーズ中は無理をせず、自分の体調に合わせてポーズを取ることが大切です。特に、腰や首に痛みを感じた場合はすぐにポーズを解くようにしてください。
最後に、ポーズを取った後には、ゆっくりと体を元の位置に戻すことを忘れずに。特に、急に体を起こすと血圧が急上昇することがありますので、注意が必要です。
また、支えのある肩立ちのポーズのコツなどを動画で確認したい人にはこちらをご紹介します↓
支えのある肩立ちのポーズの禁忌
支えのある肩立ちのポーズの禁忌には、高血圧、心臓疾患、首や腰の障害、妊娠中、生理中、特定の脊椎疾患(脊椎分離症、脊椎すべり症など)があります。甲状腺肥大や血栓症の方も避けるべきです。
また、ヨガ初心者は専門家の指導のもとで行うことや、妊娠後期に入った妊婦は、よほど慣れている人以外はポーズを避けることが推奨されます。
できない原因とポーズのコツや軽減方法を紹介!
支えのある肩立ちのポーズを試みていると、さまざまな理由でうまくいかないこともあるでしょう。その主な原因に、重心のかけ方やアライメント(体の配置)が崩れ、体幹や全身の筋力不足などがあります。ケース別にコツや練習方法をご紹介していきます。
もしポーズの練習中に、首や肩に過度な緊張を感じた場合はポーズを短時間に留めることをお勧めします。最初は数十秒から始め、徐々に時間を延ばしていくことで、体が慣れやすくなります。呼吸を大切にしながら、自分の限界を理解することが大切です。
ポーズを取る際には、焦らずに楽しむことが肝要です。心の余裕を持って、体の声に耳を傾けながら実践してみてください。
お尻が持ち上がらないケース
支えのある肩立ちのポーズでお尻が上がらない主な理由は、肩甲骨まわりの柔軟性不足、体幹(腹筋・背筋)の筋力不足、また腰まわりと股関節のこわばりなどが考えられます。
もし、足を持ち上げるのが難しい場合は、壁を利用するのも一つの手です。壁に足をつけて支えることで、安定感が増し、ポーズを取りやすくなります。
また、椅子を利用して練習する方法も、段階を追って徐々にお尻を上げやすくすることができます。
体が「く」の字になるケース
支えのある肩立ちのポーズで体が「くの字」になるのは、腰が肩の真上にない、または肩甲骨が寄っていないことなどが原因です。肩甲骨を寄せて腰を肩の真上にセットし、体をまっすぐに保つことで正しい形に近づけることができます。


「く」の字を改善するためのポイント
(1)重心は後頭部でなく、二の腕の方に乗せる
(2)肩甲骨を内側へ寄せて体を垂直に保つ
(3)両手で腰を支えながら、腰が肩の真上にくるように位置を調整する
(4)体が前かがみにならないように足の付け根、鼠蹊部を伸ばすことを意識する
(5)お尻にキュッと力を入れて内側に締め、鼠径部を伸ばしやすくする
ポーズが安定しないケース
支えのある肩立ちのポーズが安定しない原因は、重心が後頭部にかかっていることや、筋力不足、体が一直線になっていないことなどが考えられます。
安定させるためには、重心を肩の後ろから二の腕に移し、肩甲骨を寄せて土台を安定させ、無理のない範囲で手で体を支える練習から始めましょう。
また、お尻が持ち上がらないケースと同様に壁を使って練習するのも有効ですが、膝を曲げてコツを掴んでいく方法もお勧めです。膝を曲げて腰の位置を肩の上にセットするところまで練習してみましょう。体の使い方が分かってきたら、腰の位置を変えないように膝の位置を徐々に持ち上げ、段階的に体へ覚えさせます。先を急いで焦らず、体をリラックスさせて、無理のない範囲でポーズを取ることが重要です。自分のペースで進めることで、徐々に慣れていくことができます。


安定しない場合の練習方法とポイント
(1)重心は後頭部でなく、二の腕の方に乗せる
(2)肩甲骨を内側へ寄せて土台を安定させる
(3)最初は、膝を曲げた姿勢で、腰が肩の真上にくるように練習
(4)おへその指3本分下にある丹田に力を入れ、腰の位置が落ちないように引き上げる
(5)脚ををまっすぐ伸ばすときは、お尻にキュッと力を入れて内側に締めて、鼠径部を伸ばしやすくする
効果的な練習方法とトレーニングの提案
支えのある肩立ちのポーズを効果的に練習するためには、日々のルーチンに取り入れることが大切です。まずは、基本のストレッチを行い、肩や背中の柔軟性を高めることから始めましょう。特に、肩甲骨周辺のストレッチが有効です。
→ 首・肩・背中のお勧めストレッチ動画を見る
また、体幹を強化するためのエクササイズもおすすめです。プランクや腹横筋強化のドローインなどで、コアを鍛えることが支えのある肩立ちのポーズに直接的に役立ちます。これにより、ポーズを取る際の安定感が増し、より長くポーズを保持できるようになります。
→ 体幹強化のお勧めエクササイズ動画を見る
→ 腹横筋・ドローインのお勧めエクササイズ動画を見る
さらに、毎回の練習には、リラックスした呼吸法を取り入れましょう。深い呼吸は、心身を落ち着け、ポーズに集中するための助けとなります。特にヨガの練習の前後には、数分間の瞑想を行うことも効果的です。
最後に、進捗を記録することも一つの手段です。自分の成長を感じることで、モチベーションが上がり、継続的な練習が可能になります。定期的に自分の姿勢や体調を見直しながら、楽しく練習を続けていきましょう。
支えのある肩立ちのポーズのアレンジ方法
支えのある肩立ちのポーズには、いくつかのアレンジが可能です。
例えば、天井方向へ伸ばした脚を、前後左右に開いたり閉じたりすることで、さらに筋肉を使うことができます。この動きは、体幹をより強化し、柔軟性を高める助けとなります。



また、脚を組んだり、足の裏同士を合わせたり、胡座にするなどのアレンジもあります。この際、バランスを取ることが難しいかもしれませんが、コアを強化し、集中力を高めるために有効です。丹田に力を入れて、呼吸も止まらないように意識すると良いでしょう。



さらに、カップルや友人同士など二人ペアで一緒に工夫して練習を楽しむことで、支えのある肩立ちのポーズをより深めると共に互いの信頼関係も深めることに繋がるでしょう。
お尻を持ち上げることが難しい人は、1つ目の写真のように相手の膝を椅子がわりにして練習を積むことことができます。また、「く」の字になってしまう人は、2つ目の写真のように、お互いの背中から脚裏を壁代わりにして真っ直ぐ脚を伸ばす練習になります。


最後に、アレンジを行う際には、自分の体調や限界を考慮し、無理をしないことが大切です。ポーズのバリエーションを楽しみながら、体に合った方法を見つけていきましょう。
支えのある肩立ちを取り入れたヨガフローの紹介
支えのある肩立ちのポーズを取り入れた30分のヨガフローをご紹介します。
- ウォームアップ(5分)
まず最初にウォームアップとして、首や肩などのストレッチと「キャットカウ」で体をほぐします。



- 太陽礼拝A(10分)
次に、「太陽礼拝Aサンサルテーション)」を数回行い、体を温める準備をしましょう。

- コアの強化(5分)
その次に「鋤のポーズ」、「支えのある肩立ちのポーズ」へと入っていきます。このポーズを数呼吸キープし、リラックスした状態を保ちながら呼吸を続けます。できる人は膝を直角に曲げながら腹筋を強く使ってゆっくりと床へ下ろし、そのまま「橋のポーズ」へと移ります。決して無理をせず、迷ったら一度背中を床へ戻し、仰向けの姿勢になってから「橋のポーズ」に移る流れを選択するように。



- 全身を動かすポーズ(5分)
フローが進むにつれて、体が温まったところで、「ダウンドッグ」や「戦士のポーズ2」「戦士のポーズ3」などを取り入れて、全身を動かします。



- リラックス(5分)
リストラティブなポーズ「ガス抜きのポーズ」を入れてクールダウンし、最後は「シャバーサナ」で心身を整えましょう。


このフローを通じて、支えのある肩立ちのポーズがどのように他のポーズとつながるかを実感できるでしょう。ぜひ、自分なりのフローを作成してみてください。
ヨガの実践を深めるためのアドバイスとまとめ
支えのある肩立ちのポーズを実践することで、身体的な効果だけでなく、心の安定も得ることができます。ぜひ、定期的にこのポーズを取り入れ、自分の成長を感じてみてください。初めは難しく感じるかもしれませんが、継続することで徐々に慣れていきます。
また、ヨガの実践においては、心と体のつながりを大切にすることが肝心です。無理をせず、自分のペースで進むことで、より深いリラクゼーションを体験できます。自分自身を大切にし、日常にヨガを取り入れることで、心身ともに健やかさを保ちましょう。
最後に、他のヨガのポーズや流れも取り入れることで、より豊かなヨガライフを送ることができます。また、ヨガを通じて新しい友達やコミュニティとの出会いも楽しんでみてください。支えのある肩立ちのポーズを通じて、自分自身を見つめ直す良い機会になるでしょう。
支えのある肩立ちのポーズは、体のバランスを整え、心の安定をもたらす素晴らしいポーズです。ぜひ、この記事を参考にして、自分自身のヨガの実践を深めていってください。毎日の生活にこのポーズを取り入れることで、健康的なライフスタイルが実現できるでしょう。あなたのヨガの旅が素晴らしいものとなりますように!



